【会議報告】

廃棄物学会海外研修報告

田 中   勝*

【要 旨】 日本における廃棄物行政を考える上で海外の動向を知る意味は極めて大きい。廃棄物学会では会則にあるように「国内外の関連学会等の連絡及び協力」「廃棄物に関する学術及び技術資料の収集」を行うため,国際委員会の計画により平成2年度に2回海外研修視察を行った。第1回研修視察として1990年9月10〜14日の期間,西ドイツのバイロイトで開催された「DIOXIN'90」(第10回国際ダイオキシン会議),オランダのアムステルダムで開催された「ENVIRO'90」(国際環境展)およびISWA(国際廃棄物処理協議会)の年次総会に出席した。第2回研修視察として1990年11月9〜17日の期間,米国のホノルルで開催された第3回環太平洋有害廃棄物研究協議会(PBC)の研究発表会への参加及び関連施設の見学を行った。今回の海外研究視察は募集の期間が極めて短かったにもかかわらず,第1回5名,第2回12名の参加者を得,日本の廃棄物をめぐる諸問題との相違などを理解,把握できたよい機会であった。

キーワード: 第10回国際ダイオキシン会議,国際環境展,ISWA,PBC

廃棄物学会誌,Vol. 2, No.2, pp.165-173, 1991

原稿受付 1991.4.3

* 国立公衆衛生院 衛生工学部廃棄物工学室長