廃棄物最終処分場における浸出水量及び調整設備容量計算に関する研究
中 島 重 旗*・古 田 秀 雄**・吉 田 すみか***・平 畑 肇****
【要 旨】 廃棄物最終処分場における浸出水量の計算手法は,未だ確認されていないのが現状である。筆者らは,これまでしゃ水シートを布設していない処分場等における浸出水量実測値に基づき,その流出機構をタンクモデル法を適用して,解析を行い,その適合性について検討してきた。本研究は,しゃ水シートを布設した処分場における浸出水量実測値に基づく浸出水量をタンクモデル法等による解析及び調整設備容量計算について研究したものである。埋立に伴い経時的に変動する浸出水量をタンクモデル法を用いてある程度再現することができた。また,調整設備容量計算を水文確率を設定して行い,浸出水処理施設の計画流入水量と最大調整設備容量を算定したが,浸出水量の計算方法により,調整設備容量が大きく変動することがわかった。
キーワード: 廃棄物最終処分場,浸出水量,タンクモデル法,調整設備容量計算,浸出水処理システム
廃棄物学会論文誌,Vol. 2, No.4, pp.65-73, 1991
原稿受付 1990.12,.28
* 熊本大学工学部土木環境工学科
** 熊本大学大学院自然科学研究科,現在,日本技術開発(株)
*** 熊本大学大学院工学研究科
**** 日本技術開発(株)