【特 集 :排ガス処理】

ごみ焼却工場における排ガス処理施設の実態と問題点

小 川 忠 彦*

【要 旨】 現状における排ガス処理対策では,各種の有害物質を除去するため設備の大型化及び個々の処理施設の建築面積,容積が大きく問題が生じている。自治体では,排ガス処理目標値を厳しく運転管理をすること,焼却炉メーカーでは有害物質を高効率で除去する排ガス処理施設の開発に努力をしている。こうしたことから,国では「高効率かつコンパクトな排ガス処理技術開発」の研究に着手した。これを受けて廃棄物研究財団でプロジェクト委員会を設け技術開発を行ってきた。問題解決の基礎とするため自治体における排ガス処理施設の実態と問題点について調査を行ったので,その結果を紹介する。

キーワード: 排ガス処理施設,ごみ焼却,処理目標値

廃棄物学会誌,Vol. 2, No.4, pp.298-305, 1991

原稿受付 1991.7.19

* 廃棄物研究財団 企画課長