【総 説】

21世紀までに開発・推進したい廃棄物処理技術

平 山 直 道*

【要 旨】 現在の日本におけるごみ処理技術(処分技術を除く)がどこまで進歩したかを展望し,日本のおかれた状況から考えて,近々10年位の間に,即ち,21世紀の初めまでに解決しておきたい技術課題,開発・推進したい技術について意見を述べた。現状の展望は下記の項目について行った。 1)収集技術 2)分別技術 3)焼却技術 4)排ガス冷却および廃熱利用技術 5)排ガスおよび廃水処理技術 6)灰固化(溶融を含む)技術これらの現状分析にもとずき,また将来の廃棄物行政が国土の条件,地球環境的見地から受けるべき制約等を考慮にいれ,今後開発・推進さるべき技術を下記の各項目について論じた。 1)収集システム 2)有価物の分別・回収 3)完全焼却炉の開発 4)排ガス処理設備 5)灰固化技術 6)発電・熱利用の推進

キーワード: ごみ処理技術,現在技術レベル,将来技術,技術開発

廃棄物学会誌,Vol. 2, No.4, pp.340-345, 1991

原稿受付 1991.8.19

* 千葉工業大学 教授