【特 集 :廃棄物の埋立と環境保全】

埋立地浸出水の水量水質問題と準好気性埋立構造

田 中 信 寿*

【要 旨】 埋立地浸出水の水量水質制御は困難な技術といえる。わが国におけるこの技術の根幹は,浸出水集排水管網と浸出水調整池を適切に設計して埋立地内のすべての汚水を速やかに集排水すると共に,外気を定常的に埋立地内に取り込むことにある。この点について,筆者らの全国市町村埋立地アンケート調査を用いて検討した。その結果,今後一層,準好気性埋立構造の概念を普及すると共に,合理的な管網や調整池の設計法を開発することが必要であることを示した。

キーワード: 浸出水量,浸出水質,準好気性,浸出水調整池,浸出水集排水管

廃棄物学会誌,Vol. 4, No.1, pp.41-46, 1993

原稿受付 1992.12.7

* 北海道大学工学部衛生工学科 教授

連絡先:〒060 札幌市北区北13条西8丁目