セメント固化による安定化飛灰の埋立処分特性
島 岡 隆 行*・花 嶋 正 孝**
【要 旨】 一般廃棄物の焼却に伴い発生するばいじんは特別管理廃棄物として扱われることになり,ばいじんの安定化・無害化のための中間処理技術開発が盛んに行われている。ばいじんのセメント固化においては,廃棄物の分解に伴い発生する有機酸や炭酸ガスなど,セメント固化物を劣化させる諸現象が多く存在することから,セメント固化物を最終処分した後のばいじんの安定化・無害化の程度を把握しておくことが,環境保全上極めて重要である。ここでは,セメント固化物の埋立処分特性に関する研究から得られた知見を報告し,現時点におけるセメント固化物の最終処分方法を提言する。
キーワード: 特別管理一般廃棄物,ばいじん,セメント固化,最終処分場,埋立処分特性
廃棄物学会誌,Vol. 5, No.1, pp.32-45, 1994
原稿受付 1993.11.15
* 福岡大学工学部 助教授
** 福岡大学工学部 教授
連絡先:〒814-01 福岡市城南区七隅8-19-1
福岡大学工学部 島岡 隆行