【特 集 :廃棄物学会第4回研究発表会】

シンポジウム

廃棄物対策における経済的手法

オーガナイザー

(財)産業廃棄物処理事業振興財団常務理事 小 林 康 彦

パネリスト

同志社大学教授 郡 嶌  孝

在日ドイツ商工会議所調査部主任 光 村 枝 美

経済団体連合会産業政策部次長 立 花   宏

日本コカコーラ(株)副社長 上 野   明

厚生省水道環境部環境整備課課長 三本木   徹

【趣 旨】 廃棄物対策に対する経済的手法の導入に関する議論が極めて重要な時期にさしかかっている。主たる廃棄物対策である適正処理に加えて,最近では規制指導的手法による減量化・リサイクルの試みが始まっている。これらの手法をさらに補完充実する意味から,また資源の有効活用の視点から経済的手法の導入に関する議論がなされている。ドイツでは包装廃棄物規制令やデュアルシステムドイチュランド社(DSD)によるグリューネプンクトなどの壮大な社会的実験ともいえる試みが開始されている。このような背景の中で,廃棄物学会として経済的手法による廃棄物対策を検討するため,研究者,行政,企業などそれぞれの立場から,議論を進めた。具体的なシンポジウムのパネリストは上述のとおり,関連する各方面から本問題に詳しい方々にお集まり頂いた。本報告では当日の議論をできる限り正確に伝える目的から,若干の加筆を除き,お話し頂いた内容をそのまま記載させて頂くこととした。

(担当:小林康彦,酒井伸一)

廃棄物学会誌, Vol. 5, No.2, pp.105-122, 1994