【特 集 :廃棄物計画―研究委員会研究活動(廃棄物計画部会)―】

中間処理における廃棄物計画

占 部 武 生*

【要 旨】 中間処理の廃棄物計画のうち,これまで検討が十分行われていなかった上位計画との係わり,ごみの量および質の予測手法の検討,焼却廃熱のごみ発電等による高度利用の可能性の検討を行った。上位計画との係わりでは,中間処理施設を上位計画(基本構想,都市計画)の中に体系化することの重要性,上位計画作成時からの住民参加の必要性を示した。ごみの量および質の予測手法の検討では,ごみ組成別の収集量の予測が可能な手法が望しいこと,組成別データの整備が必要なこと,用いるデータのデータベース化を行うことの必要性を示した。焼却施設の熱利用のあり方では最近注目されている高効率ごみ発電のケーススタディを行い,売電単価の上昇等があれば普及する可能性の高いことを示した。また,都市ごみ固形燃料化による熱利用では,ごみを固形燃料化し,これを集めてごみ発電を行う方式等の普及の可能性について検討した。

キーワード: 中間処理,廃棄物処理,上位計画,予測,熱利用

廃棄物学会誌,Vol. 5, No.4, pp.308-317, 1994

原稿受付 1994.8.16

* 東京都清掃研究所 主任研究員

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