【研究報告】

焼却灰を用いた覆土助材に関する実験的研究

花 嶋 正 孝*・長 野 修 治*・河内山 謙 司**・菊 地 慎 二**・田 代 晃 一**

【要 旨】 廃棄物最終処分場では覆土材として土砂が使用されているが,その代替材として,焼却灰を利用することが考えられる。そこで,焼却灰に増粘剤等を添加して作成した混合材が,覆土材としての基本的な機能を備えているかどうかの確認実験を実施した。実験は,焼却灰だけの試料も含め5種類の試料を作成し,風による飛散,降雨による流出等7項目について,1日から70日までの間に各試料を同一条件におき,4回測定した。測定値にはばらつきが見られ,経日変化までは把握できなかったものの,基本的な機能については確認することができた。その結果によると,焼却灰に増粘剤や起泡剤を添加した混合材が,覆土材の代替材としての機能を備えていることが判明した。

キーワード: 覆土材,焼却灰,増粘剤,起泡剤

廃棄物学会誌,Vol.6, No.1, pp.46-53, 1995

原稿受付 1994.6.9

* 福岡大学工学部 教授

** 日本国土開発(株)

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日本国土開発(株) 河内山謙司