廃棄物の混触危険
上 原 陽 一*・大 谷 英 雄*・岡 泰 資*
【要 旨】 廃棄物を含む物質は単独に存在するときよりも,混触したときに危険が増大し,発火したり,有害ガスを発生したりすることがある。これを混触危険という。本論文では,発火危険に重点を置き,危険の程度による分類,理論的および実験的危険性評価の方法を示した。特に実験的方法として,DTA, DSC, TGのような熱分析法,定温および断熱試験を紹介するとともに,新しい試験法としてRSST法の成果を報告した。
キーワード: 混触危険,発火危険,熱分析,CHETAH, RSST
廃棄物学会誌,Vol. 6, No.4, pp.322-329, 1995
原稿受付 1995.5.22
* 横浜国立大学工学部物質工学科安全工学教室
連絡先:〒240 横浜市保土ケ谷区常盤台156 上原 陽一