【特 集 :容器包装廃棄物制度】

リサイクル新法と容器包装廃棄物対策

岩 田   功*

【要 旨】 当社は,「環境に適応した包装・容器設計ガイドライン」に基づき,軽量リターナブルびんの開発・導入を図る等種々の容器包装廃棄物の減量化対策等を実施してきている。容器包装リサイクル新法は,消費者・市町村・事業者等の各関係主体の役割分担を明確にしたこと,これまでとかく飲料容器だけがその対象になっているかのごとき論議・報道に終止符をうち,「すべての,商品の容器包装」を対象に関係主体を広く捉え直したこと,について意義を認めたい。今後にむけて,再生資源の利用を促進していくため再生市場の育成が不可欠であるし,新しいシステム構築に際して,社会的総費用の最少化を追求することが必要である。あわせて,新法では対象外になっていると解釈される,事業系一般廃棄物問題についても検討がなされなければならない。こういった課題を解決すべく,関与者すべての協力で推進していきたい。

キーワード: 飲料容器,事業系一般廃棄物,容器包装,リターナブルびん,リサイクル

廃棄物学会誌,Vol. 6, No.6, pp.439-444, 1995

原稿受付 1995.10.13

* キリンビール(株) 社会環境部 社会環境部長

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