【特 集 :RDF(ごみ燃料)】

ドリーム・フューエルセンターの建設について

石 井 隆 光*

【要 旨】 ごみの焼却施設が老朽化し,更新時期が迫っている中で住民同意を得る必要とともに,エネルギー利用や資源化が求められていた。しかし,人口規模2万5千人の自治体にとって,電力回収はおろか温水プールへの利用などはできない状況であった。生石灰を添加剤にした反応固化方式による固形燃料化施設を導入することで,従来やっかいものとされていた生ごみを含む可燃ごみが燃料として生まれ変わる。この固形燃料は必要な場所で,必要なときに,必要な量だけ利用することが可能になった。焼却施設は固形燃料の製造工場として生まれ変わり,出来た燃料は市内のセメント工場で使用され,焼却灰もセメントの原料として使用される。市では,この新しい施設を「ドリーム・フューエルセンター(夢の燃料化施設)」と命名し,今年12月完成に向け進んでいるところである。

キーワード: 住民の不信感,反応固化方式,実証実験,国庫補助,容器包装リサイクル法

廃棄物学会誌,Vol. 7, No.4, pp.326-337, 1996

原稿受付 1996.5.28

* 津久見市役所 環境保全課

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