【特 集 :RDF(ごみ燃料)】

地球にやさしい ごみ固形化処理施設の取り組みと稼働

西 村   潔*

【要 旨】 便利で豊かな使い捨て社会が進むなかで,ごみの排出量は増加し質的にも多種多様化してきた。これらを処理するための市町村の廃棄物処理施設は必要不可欠な施設ではあるが,ごみに対する嫌悪感や環境汚染に対する不安感などから,施設の設置は極めて難しく各地でごみ処理施設計画が行き詰まり,廃棄物の処理に支障が生じかねない状況になってきている。ただ単に燃えるごみを焼却するために莫大な社会資本を注ぎ込みながら,多くの問題を提起してきた。燃えるごみ処理の極めて困難な状況から,固形燃料化により容易に地域社会の同意が可能となる。固形化処理施設はそれ自体無公害施設であることに加え,その過程で不燃物は除去され,水分を乾燥させ,消石灰を投入することにより,直接燃焼施設に比べ公害抑制が容易に行うことができる。さらに固形化が図られ燃焼効率が格段に向上し,環境にやさしい地球にやさしい処理ができる。

キーワード: ごみ固形化無公害処理施設,資源循環型社会,ごみゼロ社会,エネルギー資源の有効活用と化石燃料の節約,ダイオキシン

廃棄物学会誌,Vol. 7, No.4, pp.338-351, 1996

原稿受付 1996.5.21

* 砺波広域圏事務組合 南砺リサイクルセンター所長

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