【論  文】

使い捨てレジ袋の有料化政策の評価

舟 木 賢 徳*・安 田 八十五**

【要 旨】 レジ袋の有料化方式についての御殿場市の一般市民へのアンケート調査では,レジ袋を有料化した場合の賛否は,反対が20.6%に対して賛成が78.1%と賛成が圧倒的に多かった。また,一般市民へのCVM(仮想市場法)によるアンケート調査では,5円の有料化が実施された場合,16.9%の市民が買物袋を持参するとし,10円だと44.2%の市民が買物袋を持参すると回答している。これに対して,実際に有料化している店舗では,5円の有料化では来店者中の73.2%の消費者が買物袋を持参し,10円だと91.8%の消費者が買物袋を持参している。CVMによるアンケート調査結果との比較では,5円では56.3%の差が,10円だと47.6%の差がある。つまり主として仮定バイアスとCVMの回答方法が選択肢回答方式(open-ended question)であるために,CVMの方が約5〜6割低いバイアスが観察された。

キーワード: 仮定バイアス,仮想市場法,レジ袋,支払意思額,有料化

廃棄物学会論文誌,Vol. 7, No.6, pp.320-329, 1996

原稿受付 1995.9.27

* (株)ダイナックス都市環境研究所

** 筑波大学社会工学系

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(株)ダイナックス都市環境研究所 舟木 賢徳