ごみ埋立地におけるガス抜き管の設計に関する理論的研究
――管設置間隔と覆土透気係数の決定――
李 海 承*・田 中 信 寿*
【要 旨】 ごみ埋立地において最終覆土から漏出するガスフラックスと最終覆土下の圧力を低く制御できるようにガス抜き管を設計するのに使用できる3つの線図を示した。各々の線図は,1)ガス抜き管が独立な垂直管からなる場合,2)ガス抜き管が浸出水集排水管と接続されている場合,3)最終覆土が難透気性膜である場合に使用できる。つまり,埋立地の条件:G, Lz, Kxと,制御目標:η, d[delta]Pmaxが与えられた時,上述の線図を使って,KsとLxが設計できる。ここで,Ks=最終覆土の透気係数[m2],Lx=ガス抜き管間隔の1/2[m],G=ガス発生速度[s−1],Lz=ごみ層の深さ[m],Kx=ごみ層の透気係数[m2],η=集ガス率[−],d[delta]Pmax=最終覆土下最大ガス圧[Pa]。
キーワード: ごみ埋立地,ガス抜き管の設計,集ガス率,覆土下ガス圧
廃棄物学会論文誌,Vol. 8, No.2, pp.81-88, 1997
原稿受付 1996.7.15
* 北海道大学工学部
連絡先:〒060 札幌市北区北13条西8丁目
北海道大学工学部衛生工学科 田中 信寿