【特 集 :産業廃棄物】

循環型社会の構築に向けた産業界の取り組み

太 田   元*

【要 旨】 廃棄物問題の解決には行政,産業界,消費者の間で各々の責任をわかち合い,ともに取り組むことが必要である。このような考えに立ち,産業界ではこれまでにも,各企業もしくは業界毎に廃棄物の減量化・リサイクルの推進に努めるとともに,優良な処理施設の建設を促進する事業などに協力してきた。さらに,21世紀の環境保全に向けた自主行動宣言として発表した「経団連環境アピール」に基づき,今後の廃棄物対策として,数値目標やその実現に向けた具体的施策を盛り込んだ環境自主行動計画を各業界毎に策定したところである。今後,毎年同計画に盛り込まれた施策の進捗状況のレビュー・公表により,一層,廃棄物対策を強化し,循環型社会の実現に向けて努力を続けていく方針である。

キーワード: 責任分担,経団連環境アピール,環境自主行動計画,数値目標,具体的施策,

廃棄物学会誌,Vol. 8, No.5, pp.362-366, 1997

原稿受付 1997.5.29

* (社)経済団体連合会 参与

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