【特 集 :温暖化問題と廃棄物】

地球温暖化防止京都会議(COP3)に向けた国内外の動向

石 飛 博 之*

【要 旨】 地球温暖化は,将来の世代に深刻な影響をもたらしかねない重大な問題である。

わが国は世界第4位の二酸化炭素の排出国であり,わが国の対策なくして地球温暖化の防止はありえない。また,わが国では,これまでも地球温暖化対策を総合的に推進してきたが,政府の地球温暖化防止行動計画の2000年目標の達成は,このままでは困難であり,対策の一層の充実・強化が必要である。本年12月に京都で開催される第3回締約国会議(COP3)を控え,同会議で先進国の2000年以降の温室効果ガスの排出削減のための数値目標やその達成のための政策・措置等を定める京都議定書等を採択するべく,大詰めの国際交渉が続けられている。そこで,COP3開催に向けた国内外の動向を概観した上で,これを成功に導き,実効ある対策を展開していくための課題を述べる。

キーワード: 地球温暖化,第3回締約国会議(COP3),地球温暖化防止行動計画,数値目標,政策・措置

廃棄物学会誌,Vol. 8, No.6, pp.413-420, 1997

原稿受付 1997.9.8

* 環境庁地球環境部環境保全対策課 課長補佐

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