急性毒性試験による廃棄物の有害性評価
細 見 正 明*・金 子 栄 廣**
【要 旨】 廃棄物に起因する有害性を,総合的に評価する方法として,生物検定法(バイオアッセイ)が注目されている。本文では,現場で,しかも迅速にかつ簡易に評価できるスクリーニング手法の確立に向けて,細菌,藻類,動物プランクトンを用いた急性毒性試験による廃棄物の有害性評価を試みたいくつかの事例について,各試験方法を概略した上で,廃棄物自身の有害性評価と有害な廃棄物(汚染土壌も含む)の無害化処理プロセスの評価の観点から紹介した。
キーワード: 急性毒性試験,ミジンコ,藻類,マイクロトックス,廃棄物,溶出試験
廃棄物学会誌,Vol. 9, No.5, pp.384-393, 1998
原稿受付 1998.6.22
* 東京農工大学工学部応用化学科
** 山梨大学工学部土木環境工学科
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東京農工大学工学部応用化学科 細見 正明