【特 集 :変革期を迎えた焼却処理―研究委員会研究活動(焼却部会)―】

ごみ処理の広域化に向けて

安 田 憲 二*

【要 旨】 ダイオキシン排出量の削減を目的としたごみ処理の広域化計画について,検討すべき課題と問題点および解決策を取り上げた。計画策定に際して焼却能力が100t/日以上であるとした場合,広域化を推進するにあたって無理がかかる市町村がでてくる可能性が示唆された。また,地域性の問題として,適用する焼却炉の能力範囲とごみ輸送の効率化による運搬費の低減化も課題となる。これらの問題を解決する方法として,ダイオキシンの恒久対策に適用可能な高性能小型焼却炉の開発やRDFによるごみ輸送の低減化があげられる。

キーワード: 広域化計画,検討課題,地域特性,高性能小型焼却炉,RDF化技術

廃棄物学会誌,Vol. 9, No.7, pp.462-469, 1998

原稿受付 1998.10.5

* 神奈川県環境科学センター 専門研究員

連絡先:〒254-0072 平塚市中原下宿842

神奈川県環境科学センター 専門研究員 安田 憲二