建築物解体廃棄物の原単位設定
橋 本 征 二*・寺 島 泰*
【要 旨】 既存の建築物解体廃棄物原単位の問題点に検討を加え,これを新たに設定し直した。設定に際しては次の2点を考慮した。第1に,既存の原単位を総合的に検討し,その信頼性を評価した上で,原単位の調査事例を増やして信頼性を向上させること,第2に,原単位の表す内容を吟味して整理すること,である。その結果,構造別(木造,S造,RC造,SRC造),用途別(住宅,事務所,その他),廃棄物別(可燃ごみ,金属くず,コンクリートがら,全廃棄物)に,信頼幅を見積もった原単位を得た。木造では信頼性の高い原単位,非木造では信頼性の低い原単位が得られた。また,整理された原単位の利用方法を示した。
キーワード: 原単位,建設廃棄物,解体廃棄物
廃棄物学会論文誌,Vol. 10, No.1, pp.35-44, 1999
原稿受付 1998.3.5
* 京都大学大学院工学研究科環境工学専攻
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京都大学大学院工学研究科環境工学専攻 橋本 征二