市民から自治体へと回収が移行する牛乳パックリサイクルの現状と今後
平 井 成 子*
【要 旨】 容器包装リサイクル法が来年完全実施となるが,その他紙,プラスチックともに受け皿作りには時間がかかりそうである。その一方で,市民主導で構築された牛乳パックのリサイクルシステムは,回収の主体が市民から自治体へと移行してきている。しかしながら問題点も多く,回収量の大幅な増加は見られていない。その要因を把握し,回収率増加を目指すための具体策を講じないと,ゆくゆくはその他紙に流れて行く可能性もある。このような牛乳パックリサイクルの現状と課題を踏まえ,現在全国パック連で進めている活動について報告する。
キーワード: 牛乳パック,効率的回収,学乳パックリサイクル,破砕洗浄,情報媒体
廃棄物学会誌,Vol. 10, No.6, pp.414-419, 1999
原稿受付 1999.10.5
* 全国牛乳パックの再利用を考える連絡会 代表
連絡先:〒164-0003 中野区東中野4-7-6-201