【報  告】

内分泌攪乱性が疑われる化学物質の危険度評価

小 野 芳 朗*・山 田 正 人**・尾 崎 夏 栄*・宮 原 康 明*・高 橋 順 子*

【要 旨】 廃棄物中の化学物質のリスク管理のために,残留性,生物濃縮性,毒性をスコアリングして優先順位を評価するシステムを紹介した。ここでは,内分泌攪乱性が疑われる75化学物質に関して,筆者らの提起したスコアリングシステムによって,危険度の優先順位を算出した。その結果,農薬,殺虫剤と燃焼副生成物が上位に位置された。

キーワード: 残留性,生物濃縮性,毒性,スコアリング,危険度の優先

廃棄物学会誌,Vol. 11, No.3, pp.232-237, 2000

原稿受付 1999.12.28

* 岡山大学環境理工学部

** 国立公衆衛生院廃棄物工学部 主任研究官