使用済み家電品の一次分解自動化システム
岡 田 祐 子*・青 木 利 幸*・林 政 克*・田 鎖 功 治*・高 木 武 夫*
【要 旨】 使用済み家電品からモータや圧縮機を取り外す一次分解工程は,筐体からモータや圧縮機を含む部分を切断することで,自動化することができる。この切断を用いた自動化では,対象品の品目種別を識別し,また,対象品に取り付けられたモータや圧縮機の位置を判別して仕分ける技術が必要である。そのため,われわれは,品目の自動認識技術と,モータや圧縮機の位置自動判別技術を開発した。また筐体のどの部分を切断すればよいかを具体的に示した。対象品の品目識別は,画像を用いて対象品の外形寸法を計測して行う。また,モータや圧縮機の位置は,筐体の質量分布の偏りを計測して判別する。これらの技術を適用した仕分け機構により,40秒弱の処理速度で識別・仕分けを実行できることを示した。
キーワード: 使用済み家電品,分解,識別,質量,偏り
廃棄物学会論文誌,Vol. 11, No.4, pp.177-186, 2000
原稿受付 1999.4.5
* (株)日立製作所 機械研究所
連絡先:〒300-0013 茨城県土浦市神立町502
(株)日立製作所 機械研究所 環境機器開発センター 第2研究室 岡田 祐子