リサイクルシステムにおける使用済み家電品の識別手法
青 木 利 幸*・岡 田 祐 子*・林   政 克*・田 鎖 功 治*・高 木 武 夫*
【要 旨】 リサイクルシステムにおける仕分け工程での処理能力の向上および処理コストの削減を目的として,エアコン,冷蔵庫,テレビおよび洗濯機を対象に使用済み家庭電化製品(家電品)の自動識別の方法を検討した。その結果,形状,外形寸法,質量,デザイン,色および銘板情報を用いて家電品を識別する方法のうち,外形寸法を特徴量とした識別と,外形寸法および質量を特徴量とした識別がよいことを明らかにした。これらの2つの識別に関して,家電品メーカ4社を対象にカタログの値をもとに識別を行い,外形寸法をもとにした識別では,識別率97.2%,処理時間0.5×10−3秒/個(486DX4, 100MHzのCPUを有するパソコン使用)を,外形寸法および質量をもとにした識別では,識別率99.5%,処理時間0.5×10−3秒/個(同上パソコン使用)を得て,リサイクルシステムに実用化できる見通しを示した。
キーワード:識別,特徴量,家庭電化製品,リサイクルシステム
廃棄物学会論文誌,Vol.11, No.6, pp.324-332, 2000
原稿受付 2000.8.12 原稿受理2000.8.31
*鞄立製作所 機械研究所
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鞄立製作所 機械研究所
環境危機開発センタ 第2研究室 青木 利幸