【論  文】
使用済み耐久消費財の発生台数の予測方法
田 崎 智 宏*・小 口 正 弘*・亀 屋 隆 志*・浦 野 紘 平*

【要 旨】 循環型社会形成推進基本法の成立,家電リサイクル法の施行等によって,使用済み耐久消費財のリサイクル・適正処分等が求められてきている。これらの対策を計画するうえで,使用済み製品の発生台数の信頼度の高い将来予測が必要になる。本研究では,出荷台数,保有台数,使用年数分布から将来の使用済み耐久消費財の発生台数を予測する方法を提案した。予測に必要となる保有台数の経年変化はロジスティック関数,使用年数分布はワイブル分布関数を用いてそれぞれ解析を行うとともに,それらの結果を用いて,乗用車と全自動車,およびテレビ,エアコン,冷蔵庫,洗濯機,掃除機,電子レンジ,VTRの7種類の家電製品の2020年度までの使用済み製品の発生台数を予測した。また,エアコンを例に平均使用年数が変化した場合の予測を行い,提案した方法の有用性を示した。

キーワード:使用済み製品,発生台数予測,耐久消費財,使用年数分布,リサイクル

廃棄物学会論文誌,Vol. 12, No.2, pp.49-58, 2001
原稿受付 2000.9.5  原稿受理 2001.1.15

* 横浜国立大学環境安全工学研究室
連絡先:〒240-8501 横浜市保土ヶ谷区常盤台79-5
横浜国立大学 浦野 紘平