【要 旨】 超臨界領域での水熱固化反応を焼却灰の安定な固化体への転化に利用するため,黒鉛製パッキンの考案により,500℃, 64MPa(630気圧)の条件で使用可能な水熱ホットプレス装置を開発した。この装置を用いた模擬焼却灰の固化実験において,従来の水熱ホットプレス条件(250℃, 64MPa)では新たな鉱物相の形成は認められなかったが,超臨界条件(500℃, 64MPa)で作製した固化体では3種の新たな鉱物相が形成された。
キーワード:超臨界領域,水熱ホットプレス装置,黒鉛製パッキン,焼却灰,安定化処理
廃棄物学会論文誌,Vol. 12, No.2, pp.82-86, 2001
原稿受付 2000.9.4 原稿受理 2001.1.18
* 日本原子力研究所・環境科学研究部
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