【要　旨】　香川県の豊島に不法投棄された産業廃棄物による環境汚染問題を技術的に解決する検討委員会が設置された。本報文では，この技術検討委員会が平成9年7月から平成12年2月にかけて検討した結果の概要が述べられている。
まず，豊島の処分地の北海岸にジ遮水壁を打設し，汚水の海域への流出を防止した後，約60万tonの廃棄物を堀削しつつ，直島に移送し，ここに新設する約200ton/日の溶融炉にて廃棄物をスラグ化し，コンクリート骨材として再利用することとなった。また，豊島，直島両島における排水や排ガスに対する環境保全対策やモニタリングに万全を期す計画が立てられた。

キーワード：豊島，技術検討委員会，産業廃棄物処理

廃棄物学会誌，Vol. 12, No.2 pp.117-124, 2001
原稿受付 2001.1.18

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京都大学環境保全センター　高月　紘