【要 旨】 都市ごみ焼却施設において,赤外線吸収方式のCO2自動計測器と磁気風式のO2自動計測器を用いてCO2濃度とO2濃度を連続測定する実験を行い,O2自動計測器によるCO2の排出濃度と排出量の推算方法を検討した。
自動計測器で測定したCO2濃度とO2濃度の和の平均は20.1%となり,オルザット式分析方法での結果の約20%と同程度であった。また,20.1%からO2濃度を引いて推算したCO2濃度とCO2濃度の実測値とは良く一致していた。さらに,排ガス中のO2濃度より推算したCO2濃度から求めたCO2の排出量は,ごみ中の炭素含有量から算出したCO2の排出量と良く一致していた。これらのことから,O2自動計測器の測定値を利用してCO2の排出濃度と排出量が正確に推算できることがわかった。
キーワード:二酸化炭素,酸素,自動計測器,ごみ焼却,地球温暖化
廃棄物学会論文誌,Vol. 12, No.3, pp.131-136, 2001
原稿受付 2000.3.14 原稿受理 2001.3.16
* 東京都清掃研究所(現在東京都環境科学廃棄物研究室)
** 横浜国立大学工学部
連絡先:〒135-0064 東京都江東区青海2丁目地先
東京都環境科学研究所廃棄物研究室 谷川 昇