【論  文】
気流模型によるごみ焼却炉内のガス流動および混合に関する研究
――第3報 実験値との比較による熱流動解析法の検討――
角 田 芳 忠*・田 中 信 壽**
【要 旨】 ごみ焼却炉内のガス流動現象に関する基礎的研究として,可視化実験・トレーサ実験などの実験値と汎用熱流動解析による計算値を比較することにより,数値シミュレーションの妥当性・有効性の検討を行った。 流速ベクトル・トレーサ濃度分布などの計算値と実験値の一致度を,同軸上でのプロットと2乗平均誤差を交えて比較した。各種設定条件における乱流の運動エネルギーkとエネルギー消散率εの流入境界条件の影響や反応計算の比較評価を行い,さらに,k-ε2方程式モデルの乱流モデル定数の適合性も検討した。気流模型による詳細な実験データとの照合により,流入境界条件や乱流モデル定数など数値シミュレーション適用の際の計算手法を確立した。
キーワード:ごみ焼却炉,ストーカ炉,熱流動解析,流入境界条件,乱流モデル定数
廃棄物学会論文誌,Vol.12,No.4,pp.143-152,2001
原稿受付 2000.4.
*(株)タクマ 環境プラント統轄本部環境計画第1部
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