市民から見るリサイクル関連法について
羽 賀 育 子*
【要 旨】 いろいろな法律が創られる過程を,期待を持って見ていると,最初に市民が望む方向が少し示されていても,いつも他省庁や業界団体の圧力でどんどん方向が変わってしまう。いよいよ国会審議となると,創りたい省庁のレクチャーを受けて十分理解もせずに質問する国会議員。党利党略まで入って創られる法律に期待するのは,無理なのでしょうか。容器包装リサイクル法・家電リサイクル法・食品リサイクル法のほんの一部の問題点をあげてみました。一つ一つの法律の検証よりも,どう運用したら市民の毎日の生活が環境に配慮したものになり,未来の人々の負荷を少なくできる持続可能な社会にして行けるかを考えていきたいと思います。
キーワード:持続可能な社会,リサイクル法
廃棄物学会誌,Vol.12,No.5,pp.309-311, 2001
原稿受付 2001.7.17
*消費者市民部会
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