【特 集:廃棄物計画論へのアプローチ―廃棄物計画部会活動報告―】

廃棄物計画による減量化・資源化政策
橋 本   治*(排出抑制・資源化グループ)

【要 旨】 持続的発展を行う循環型社会の実現は,現代社会の最重要課題となっている。循環型社会を実現するためには,廃棄物の発生抑制と物質循環が完結する社会システムの構築が必要となる。
 廃棄物管理計画の理念は,廃棄物の発生段階からの適正処理ではなく,資源の採取段階や製品の生産段階からの廃棄物発生抑制を含めたものとなっている。このために,経済的,政治的,社会的手法を複合した政策により,社会システムやライフスタイルを変えていく必要がある。現在,循環型社会形成推進基本法などの法律や制度が整備され,社会や個人の意識の変化を促進し,減量化・資源化が進展し始めている。

キーワード: 循環型社会,廃棄物計画,減量化,資源化
廃棄物学会誌,Vol. 13, No.6 pp.315-321, 2002
原稿受付 2002.9.25
* (財)東京都環境整備公社 技術部 京浜島処理センター 課長補佐
連絡先:〒143-0003 東京都大田区京浜島3-7-1
京浜島不燃処理センター