【要 旨】 13種類の製品の分解による部品および素材の選別性を調べた。FAX,ファンヒータ,ガス給湯器,電気ストーブ,ビデオデッキレコーダ,パソコン類,洗濯機,エアコン,テレビは,製品全体を単一素材またはUNIT部品にまで選別できたが,冷蔵庫は約60wt%の部品しか選別できなかった。小型9製品は,+ドライバ,+精密ドライバ,ニッパおよびヘラの4種類の工具で分解が可能で,締結部に腐食や損傷は見られなかった。一方,家電4品目の分解には,ラチェットレンチや金のこをも使用する必要があった。家電4製品群の締結の解除時間は,小型9製品群の2〜3倍となったが,締結種類別の解除時間の大小関係は,両製品群でほぼ一致した。分解特性の相似性を検討した結果,家電4製品群間または小型9製品群間では,締結の解除可能性や解除時間に多くの類似性があることが明らかとなった。
キーワード: 家電機器,分解特性,部品・素材選別,中間処理,リサイクル
廃棄物学会論文誌,Vol. 14, No.2, pp.93-101, 2003
原稿受付 2002.6.3 原稿受理 2002.12.18
* 鳥取大学大学院工学研究科
情報生産工学専攻生産環境システム講座
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鳥取大学大学院工学研究科生産環境システム講座 近藤 康雄