【特 集:循環型社会形成推進基本計画】
市民から見た循環型社会形成推進基本計画
――「協働で創る,持続可能なくらしと循環型地域社会」実現に向けて――
崎 田 裕 子*


【要 旨】 人間活動が地球の浄化能力を超えた時代といわれる今,すべての市民と事業者がともにくらしや事業活動を見直し,循環型社会を実現させることが求められている。このような時代の変革期にあたり,「循環基本計画」はその「実施」が強く期待されており,環境ISOでいわれるような「Plan-Do-Check-Act」を進めて,ぜひとも具体化していきたいと考えている。その際私たち市民も,事業者,行政と連携し,積極的に役割を担い,発生抑制から始まる「3Rと熱回収・適正処理」の一連の流れを実践し,ものを大切にする新しいライフスタイルを定着させていきたい。
 そこで,市民の実践行動を重視した意識改革のために,市民参加による基本計画づくり,市民と事業者の情報交流,体験的な環境学習などを推進し,全国各地域の協働による循環型地域づくりにつなげ,持続可能な社会実現を目指していきたい。


キーワード:協働,市民参加,暮らしの実践,役割分担,環境学習,循環型地域づくり
廃棄物学会誌,Vol. 14, No.5 pp.259-264, 2003
原稿受付 2003.8.6
* ジャーナリスト・環境カウンセラー(NPO法人持続可能な社会をつくる元気ネット理事長)
連絡先:〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-12-7-807 SAKITA Office