【研究報告】
高校生を対象としたエネルギー・環境教育におけるLCA教育プログラムの開発と実践
岩 渕 善 美*・東 野   達*・笠 原 三紀夫*・川 村 康 文**・村 上 裕 子*・田 岡 久 雄*

【要 旨】 様々なエネルギー・環境問題を解決するためには,エネルギー・環境問題を正しく理解し,エネルギー消費,環境負荷および廃棄物の量を削減し,資源リサイクルなどの環境配慮行動を普及させるためのエネルギー・環境教育が重要である。
本研究では,日本における環境教育の流れと「科学技術・理科大好きプラン」の一つの施策であるスーパーサイエンスハイスクール(SSH)をまとめ,高校生を対象としたエネルギー・環境問題の教材開発とエネルギー・環境教育の一つとしてLCA的概念を取り入れた授業を提案し,さらにスーパーサイエンスハイスクールの授業の一環として実践した結果を報告する。授業を行うことによって,生徒が廃棄物問題やリサイクル問題を再認識し,エネルギー・環境問題の授業としての有効性を確認した。

キーワード:LCA,エネルギー・環境教育,実践教育,スーパーサイエンスハイスクール(SSH),リサイクル
廃棄物学会誌,Vol. 15, No.3 pp.149-158, 2004
原稿受付 2003.11.26
* 京都大学大学院エネルギー科学研究科
** 信州大学教育学部
連絡先:〒611-0011 京都府宇治市五ケ庄
京都大学大学院エネルギー科学研究科 エネルギー・
社会環境科学専攻 岩渕 善美