【論  文】
海面埋立廃棄物処分場酸化池内水中BODおよび窒素濃度の変動解析
西 尾 孝 之*・芳 倉 太 郎*・山 本   攻*・福 永   勲*†

【要 旨】 海面埋立廃棄物処分場では,埋立後期に酸化池の残存水面が狭小になるため,BODやCODなど有機成分とともに窒素成分が高濃度になる傾向にあるので,計画的な運用が必要となる。実測データを用いて,海面への廃棄物投入量からBOD成分および窒素濃度の挙動を再現するため,溶出および分解に関わる諸係数を求めた。次に,得られた諸係数値を用いて,連続埋立および間欠埋立モデルのシミュレーションを行い,間欠的な埋立工法がBOD成分や窒素濃度の上昇抑制に有効であることの裏付けを行った。

キーワード:海面埋立,水質予測,BOD,窒素濃度
廃棄物学会論文誌,Vol.16, No.2, pp.108-118, 2005
原稿受付 2002.9.4  原稿受理 2004.11.5
*大阪市立環境科学研究所
*† 現在 大阪人間科学大学
連絡先:〒543-0026 大阪市天王寺区東上町8-34
大阪市立環境科学研究所  西尾 孝之