【特 集:バイオマスとエネルギー】

ヨーロッパにおけるWastetoEnergyの動向
古 市   徹*・谷 川   昇*・石 井 一 英*

【要 旨】 ヨーロッパにおいては,地球温暖化防止,最終処分場の容量の確保,石油の代替エネルギーの確保等の観点から,廃棄物からエネルギーを創出するWastetoEnergyの動きが加速している。本報告では,WastetoEnergyのなかの廃棄物の熱処理とバイオガス化によるエネルギー回収に注目し,ヨーロッパにおける最近の一般廃棄物管理とエネルギー利用制度の背景,一般廃棄物処理とバイオマスの再生エネルギー利用の現状と今後の動向を紹介するとともに,WastetoEnergyを実践している新タイプの機械的生物処理施設とバイオガス化施設の実例を紹介した。さらに,日本におけるWastetoEnergyの方向性を示した。

キーワード:エネルギー,廃棄物,バイオマス,バイオガス化,機械的生物処理
廃棄物学会誌,Vol.18, No.3, pp.172-181, 2007
原稿受付 2007.4.19
* 北海道大学大学院工学研究科
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