【調査報告】

処分場大崩壊の状況と今後
――インドネシア・バンドン近郊ルイガジャ処分場――
アグス ラチマト*・ラトゥノ サディナタ*・間 宮   尚**・三 浦 一 彦***

【要 旨】 141名の犠牲者を出した処分場の大崩壊は2005年2月20日2日間の大雨の後に起きた。ルイガジャ処分場はインドネシア第三の都市バンドン地域のごみを引き受けていた最終処分場である。山間部の斜面を利用して雍壁等の対策も講じられずに,ひたすらごみを投棄していた処分場の崩壊は当然の結末といえないことはないが,あまりにも被害とその影響が大きすぎた。本報告では,この処分場大崩壊の状況とその後とられた緊急対策,西ジャワ州環境保護局が中心となり策定した処分場復旧計画について説明しながら,東南アジアの最終処分場問題について考える材料を提供する。

キーワード:最終処分場,崩落,都市ごみ,東アジア,国際協力
廃棄物学会誌,Vol.18, No.4, pp.237-242, 2007
原稿受付 2007.4.7
* 西ジャワ州環境保護局(BPLHD)
** 鹿島建設技術研究所
*** 鹿島建設環境本部
連絡先:〒163-1029 東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー29階
鹿島建設環境本部  三浦 一彦