【論 文】
家庭系ごみの分別収集に係わる収集車の走行距離・台数等の調査
藤 井 実*・村 上 進 亮**・南 齋 規 介*・橋 本 征 二*・森 口 祐 一*・中 村 卓 也***・越 川 敏 忠***
【要 旨】 家庭系ごみをリサイクルするには分別収集が欠かせない。そのために要する費用については調査が進んでいるが,資源消費や結果的に生じる環境負荷に関する実態調査は不十分である。本研究では,基礎的なデータとなる収集車の走行距離や燃料消費,使用台数について,40市区町村にアンケート
およびヒアリング調査を実施した。特にプラスチック製容器包装を中心に,各ごみ区分において,プラスチック製容器包装の分別収集開始前後の両期間における実績値を調査した。また,ごみ重量あたりの走行距離をグリッドシティーモデルの値と比較し,ある程度説明されることを確認した。プラスチック製容器包装の分別収集開始前後の比較では,収集回数が増加しなければ,走行距離や必要台数は増加しない実例も確認された。
キーワード:分別収集,収集車,走行距離,燃料消費
廃棄物学会論文誌,Vol.18, No.6, pp.443-453, 2007
原稿受付 2005.12.8 原稿受理 2007.9.18
* (独)国立環境研究所 循環型社会形成推進・廃棄物研究センター
** 東京大学大学院工学系研究科
*** みずほ情報総研(株)
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(独)国立環境研究所 循環型社会形成推進・廃棄物研究センター 藤井 実