【論文】

地理的特性を考慮した収集・運搬費用算定モデル
村 上 進 亮*・藤 井   実**・南 齋 規 介**・橋 本 征 二**・大 迫 政 浩**・森 口 祐 一**

【要 旨】 一般廃棄物の収集・運搬費用を概算するモデルとしてIshikawa(1996)によるGrid City Model(GCM)がある。このGCMの優れた単純化の手法を生かしつつより現実に近づけるべく,GISデータ,具体的には国勢調査から人口データを読み込むモデル,GCM-GISを開発し,人口分布に偏りがある場合,形状の特殊な場合などに計算結果が改善されることを確認した。次にパラメタによる感度解析を実施,分別区分による費用の変化を見た。その結果,分別区分そのものより,これに伴って決定されるべき収集頻度が大きく影響することが明らかになった。

キーワード:グリッドシティーモデル(GCM),収集・運搬,輸送距離,収集費用,LCA
廃棄物学会論文誌,Vol.19, No.3, pp.225-234, 2008
原稿受付 2007.3.26
原稿受理 2008.1.31
*東京大学大学院工学系研究科
**(独)国立環境研究所
連絡先:〒113-8656 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学大学院工学系研究科 システム創成学専攻  村上 進亮