【特 集:レジ袋ごみの発生抑制】

容器包装リサイクル法の改正とレジ袋対策
平 尾 禎 秀*

【要 旨】 2006年の容器包装リサイクル法改正により,排出抑制に関する措置が施行され,特にレジ袋について,地方自治体と小売店等が連携し,有料化やポイント制などの導入により削減を進める取り組みが全国的な広がりを見せるようになってきている。有料化を実施した地域では高い効果が上がっており,これは行動経済学の知見によって説明が可能であることを示しつつ,その前提として関係者の連携体制の確保が重要であることを示す。
 また,2008年のG8神戸環境大臣会合で合意された神戸3R行動計画において,レジ袋対策をとることが盛り込まれた。20ヶ国以上の取組状況を概観し,各国の取り組みが相互に影響し合っている様子を紹介する。
 こうした国内・国際両面でのレジ袋対策の進捗が持つ政策手法的な示唆にも言及する。

キーワード:容器包装リサイクル法,レジ袋,行動経済学,神戸3R行動計画
廃棄物学会誌,廃棄物学会誌,Vol.19, No.5, pp.194-200, 2008
原稿受付2008. 9. 16
* 環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課 リサイクル推進室室長補佐
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