【特 集:レジ袋ごみの発生抑制】

生活協同組合コープこうべのレジ袋削減の取り組み
宮 地   毅*

【要 旨】 生活協同組合コープこうべは,第二次オイルショック時の物不足パニックの反省に立ち,1978年から「買い物袋再利用運動」を始めた。店舗のレジ袋を何度も再利用しようという運動で,「再利用カード」を発行して持参した方にスタンプを押し,10回の再利用で商品を50円値引きする制度を導入した。しかし,この運動による買い物袋持参率は15%程度であり,さらに多くの組合員の協力を実現するため,1995年6月からはレジ袋が必要な方は1枚5円で自主的に代金箱にお支払いいただく方式に変更した。これによって持参率は77.4%と飛躍的に向上した。そして2007年6月からは,食料品を扱う全店舗でレジ精算方式に切り替え,同時に兵庫県内の各市町と協定を締結 (2008年8月末現在で13市2町) して地域と一体となった取り組みをすすめた。その結果,2008年6月には全店平均で持参率は90.4%となり,目標の9割に達することができた。

キーワード:レジ袋有料化,くらしの見直し,地球温暖化防止,地域との連携,原油の節約
廃棄物学会誌,Vol.19, No.5, pp.207-214, 2008
原稿受付2008. 9. 4
* 生活協同組合コープこうべ環境推進室
連絡先:〒658-8555 神戸市東灘区住吉本町1-3-19