【特 集:レジ袋ごみの発生抑制】

市民のレジ袋削減への取り組み
中 井 八千代*

【要 旨】 レジ袋は,ごみの全体量からみると多くないが,レジ袋を断ることは,私たち誰もが今すぐできる,CO2 (1枚62g) とごみの発生抑制であり,次の環境行動につながる第一歩となる。今やヨーロッパをはじめ,世界中で無料配布禁止の動きが加速している。
 日本でも有効な削減手段として,レジ袋の有料化が全国の自治体・消費者・事業者の協力で取り組まれており,実施店舗のレジ袋辞退率は80%を超えている (全国平均はまだ17〜18%)。
 私たち3R全国ネットが昨年実施した全国1万人アンケートの結果でも,約80%の人が「レジ袋削減のために有料化に賛成」と答え,有料化は消費者の共通理解を得ているといえるのではないか。
 基本は一人ひとりがレジ袋を断ること。削減の意識は高まっている。あとは,「行動に移すきっかけを作る」意味でも,有料化の意義は大きいと考える。
 自治体の姿勢と,消費者の協力体制が問われている。

キーワード:CO2削減,ごみの排出抑制,レジ袋の有料化,自治体・消費者・事業者による協定
廃棄物学会誌,Vol.19, No.5, pp.215-222, 2008
原稿受付2008. 9. 4
* 容器包装の3R を進める全国ネットワーク事務局
連絡先:〒102-0083 千代田区麹町2-7-3
半蔵門ウッドフィールド2F 市民立法気付