【特 集:廃棄物関連CDM事業】

クリーン開発メカニズム(CDM)の仕組みと現状
小 圷 一 久*・水 野 勇 史*

【要 旨】 クリーン開発メカニズム (Clean Development Mechanism:CDM) は,国連気候変動枠組条約下の京都議定書において市場メカニズムを活用した温室効果ガスを削減する仕組みとして導入された。本稿では,CDMプロジェクトが国連に登録されてクレジット (Certified Emission Reduction:CER) が発行されるまでの仕組みを概観し,これまでに国連に登録されたプロジェクトの種類や傾向,CERの発行量,国別分布等について,データを通して現状を報告する。また日本政府や企業等民間におけるCDMへの取り組みや活用事例について紹介するとともに,実施上の課題と今後についてまとめる。

キーワード:京都議定書,市場メカニズム,クリーン開発メカニズム (CDM)
廃棄物資源循環学会誌,Vol.20, No.4, pp.149-157, 2009
原稿受付 2009.6.8
* (財)地球環境戦略研究機関 (IGES)
気候変動領域 市場メカニズムプロジェクト
連絡先:〒240-0115 神奈川県三浦郡葉山町上山口2108-11
(財)地球環境戦略研究機関 (IGES)気候変動領域
市場メカニズムプロジェクト  小圷 一久