【特 集:持続可能な廃棄物最終処分場のあり方―埋立研究部会特集―】

持続可能な廃棄物最終処分場のあり方
――総論――
松 藤 敏 彦*・吉 田 英 樹**

【要 旨】 本稿は,持続可能な廃棄物最終処分場をめぐる,埋立処分部会の検討を総論としてまとめたものである。まず,持続可能な廃棄物処理とはどのようなものになるか,その中で最終処分場の持続可能性の概念を提案した。そして,どのような埋立処分を目指すべきか,安全性の考え方,跡地利用の必要性を述べ,埋立物・方法・施設構造・立地の4つの視点を含めた設計概念を提案した。さらに,安定化レベルの定義と設計管理の関係,リスク最小化の方法について述べた。次に,本特集で紹介されている様々な取り組みを,その背景と必要性とともに要約した。

キーワード:廃棄物処分場,持続可能性,設計管理,取り組み
廃棄物資源循環学会誌,Vol.20, No.6, pp.272-277, 2009
原稿受付 2009.11.30
* 北海道大学工学研究科
** 室蘭工業大学大学院工学研究科
連絡先:〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目
北海道大学工学研究科  松藤 敏彦