【論 文】
脱臭用土壌における土壌透気係数の測定法に関する研究
中 島 亨*・東 城 清 秀**・斎 藤 広 隆**・加 藤 誠**
【要 旨】 土壌脱臭施設の土壌脱臭槽の設計・開発では,土壌中のガス移流を支配する土壌透気係数の測定技術が必要である。本研究では,現場に対応できる透気係数を高精度に測定するため,新たな方式の透気実験装置を試作し,3種類の砂質系土壌で透気実験を行った。提案した透気実験装置は,土壌脱臭槽での利用を考え,中規模のスケールの供試体で実験を行える。また,側面流を防ぐ目的でスリーブラバーにより供試体側面をシーリングし,同時に体積変化を測定することができるという特徴を有している。同様の試料を用いた神谷ら (2006) の透気実験結果と比較すると,本研究で求められた透気係数の値は若干小さくなる傾向を示した。本研究で提案した透気実験装置は,中規模スケールの供試体を対象とする様々な分野での利用が可能である。
キーワード:土壌脱臭施設,ダルシー式,透気係数,砂質系土壌
廃棄物資源循環学会論文誌,Vol. 20, No. 6, pp. 394-400, 2009
原稿受付2009. 1. 5 原稿受付2009. 9. 10
* 東京農工大学大学院連合農学研究科
** 東京農工大学農学部
連絡先:〒183-8509 東京都府中市幸町3-5-8
東京農工大学農学部 東城 清秀