【特 集:2R推進への動き】

持続可能な社会への移行を目指したパブリック・マーケティング・アプローチ
――減装(へらそう)ショッピングでの実践事例――
石川雅紀*・小島理沙*

【要旨】循環型社会への移行について,本稿では,2Rの推進,特にリデュースの推進が重要であることを論じ,具体的な事例として特定非営利活動法人ごみじゃぱんが推進している減装(へらそう)ショッピングを紹介した。減装(へらそう)ショッピングは,政治的合意が困難な課題について,問題を市場でのデファクトスタンダード獲得競争に置き換え,市場での決着を図るパブリック・マーケティング・アプローチとみることができ,持続可能な社会へ移行するための手法の視点からみて特徴的な手法であり,他の手法と補完的に活用することが期待されることを述べた。

キーワード:パブリック・マーケティング・アプローチ,発生抑制,減装(へらそう) ショッピング,2R,環境ラベル
廃棄物資源循環学会誌,Vol.22, No.4, pp.279-286, 2011
原稿受付2011.6.7
* 神戸大学大学院経済学研究科,
特定非営利活動法人 ごみじゃぱん
連絡先:〒657-8501 神戸市灘区六甲台町2-1
神戸大学大学院経済学研究科 石川雅紀