【特 集:2R推進への動き】

2R研究の現状と課題
――2R効果指標の可能性――
山川 肇* ・橋本征二**・田崎智宏***・藤井実****

【要旨】本稿では,今後の2R研究の進展に向けた基礎的情報を提供することを目的として,これまでの2R研究を概観した。2R研究のうち,2R行動の発生抑制効果や環境負荷削減効果の推定研究,発生抑制可能量の推定研究,2R 推進プログラムの効果推定研究,2R行動の要因分析研究などを簡単に紹介した。その上で,物質使用量の構造分解に基づいて2R行動を類型化し,それを踏まえた2R効果の指標体系を提案している研究を取り上げて,その考え方を紹介した。またあわせて,2R研究に求められる役割,今後の課題を抽出した。

キーワード:リデュース(発生抑制),リユース(再使用),2R,効果指標,レビュー
廃棄物資源循環学会誌,Vol.22, No.4, pp.300-307, 2011
原稿受付2011. 6. 6
* 京都府立大学大学院生命環境科学研究科
** 立命館大学理工学部環境システム工学科
*** (独)国立環境研究所資源循環・廃棄物研究センター
**** (独)国立環境研究所社会環境システム研究センター
連絡先:〒606-8522 京都市左京区下鴨半木町
京都府立大学大学院生命環境科学研究科 山川 肇