Japan Society of Material Cycles and Waste Management

 


平成21年度
廃棄物資源循環学会 研究討論会 参加案内


※印刷用にPDFをご利用下さい。


平成21年度の研究討論会が,平成21年5月25日(月)から26日(火)の2日間,川崎市産業振興会館において開催されます。 本会では,日常生活から社会の生産活動に至る廃棄物の諸問題や資源循環に纏わるテーマについて, 市民,企業,行政の様々な立場からの討論を通じて理解を深めたいと思います。 昨年12月1日の一般社団法人廃棄物資源循環学会への移行,さらに本年は本会設立20周年の年に当たり, 25日は総会の開催にあわせて新たな活動のスタートを祝う記念特別講演,記念式典も催されます。 また,昨年導入しましたポスター発表も行ないます。募集要綱はこちらです。多くのみなさまのご参加をお待ちしております。

主催 一般社団法人 廃棄物資源循環学会

協賛 (社)土木学会,(社)地盤工学会,(社)高分子学会,プラスチックリサイクル化学研究会,日本LCA学会,(社)日本エネルギー学会,(社)日本機械学会

開催日 平成21年5月25日(月),26日(火)

開催場所 川崎市産業振興会館
住所 神奈川県川崎市幸区堀川町66-20
電話 044-548-4111
最寄駅 JR川崎駅西口 徒歩8分,京急川崎駅 徒歩7分

参加費 受付は当日のみです(事前参加申込みはいたしません)。参加費は会場でお支払い下さい。 参加費には、研究討論会講演論文集代が含まれます。なお、総会・特別講演のみの出席は無料です。
   参加費(講演論文集代含む)
正会員,公益・賛助会員所属,協賛学会等会員 4,000円
学生会員,登録団体市民会員 1,000円
非会員 7,000円


タイムスケジュール
内容は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

開催日

時 間

ホール1階

企画展示場(4階)

525()

10:00

受付

10:3012:30

レアメタル回収に向けた動きと分析手法相互検証への取り組み

(物質フロー研究部会企画)

一般廃棄物処理計画について−3R・適正処理の推進のために

(廃棄物計画部会企画)

12:3014:00

昼休み

14:0014:50

平成21年度 総会

15:0015:45

学会賞表彰および記念講演

16:0017:00

新法人設立,学会創立20周年記念

特別記念講演

17:1017:50

■式典

18:0020:00

■レセプション

526()

9:00

受付

9:1511:05

産業廃棄物処理のトップランナー

(学術研究委員会企画)

(ポスター掲出)

11:1012:10

ポスターセッション

12:1013:10

昼休み

13:1015:00

廃棄物及び関連試料中のアスベスト測定法の検討と精度管理について

(廃棄物試験・検査法部会企画)

15:1017:00

一般廃棄物の現状と課題 〜法と実務のミスマッチ〜

(学術研究委員会企画)



各討論会の内容
内容は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

5月25日(月) 10:30〜12:30  ホール(1階)

「レアメタル回収に向けた動きと分析手法相互検証への取り組み」

(物質フロー研究部会(旧有害廃棄物研究部会)企画)

戦略的な電子機器開発や国際的資源確保は、重要な国家戦略の一つになってきました。そのなかで、レアメタルの戦略的利活用とリサイクルの促進に向けた取り組みがはじまっています。家電リサイクル法に品目追加された液晶テレビやプラズマテレビ等に対しても、積極的研究開発の促進が謳われています。一方、レアメタルを含めた多くの金属化合物はヒトや生物への有害特性を有していることは知られていますが、十分な知見が得られていない金属も多くあります。また、レアメタルの化学分析方法についての議論はじまったところで、標準的な分析方法確立に向けて取り組んでいかねばなりません。

有害廃棄物研究部会からリニューアルした「物質フロー研究部会」としての初の公開企画として、レアメタル回収の最近の動きを取り上げて議論し、今後、公募方式で推進する予定の分析手法相互検証スキームについて説明します。

司会進行 酒井伸一(京都大学)

1.「使用済み家電機器からのレアメタル回収事業」上田康治(環境省 廃棄物・リサイクル対策部リサイクル推進室)

2.「電気電子機器のレアメタルポテンシャルと回収技術の課題」白鳥寿一(東北大学)

3.「金属化合物の生体為害性について」山本玲子(物質・材料研究機構)

4.「レアメタルのリサイクル過程における分配挙動」中島謙一(国立環境研究所)

5.「レアメタル標準分析方法に向けた相互検証について」 貴田晶子,宮崎徹(物質フロー研究部会)

質疑と総合討論

5月25日(月) 10:30〜12:30  企画展示場(4階)

「一般廃棄物処理計画について−3R・適正処理の推進のために」

(廃棄物計画部会企画)

@企画の背景

平成20年6月に「ごみ処理基本計画策定指針」(以下新指針という)が約15年ぶりに改定された。昨今のごみ処理をとりまく環境の変化、平成19年6月に提示された「一般廃棄物会計基準」、「市町村における循環型社会づくりに向けた一般廃棄物処理システムの指針」、「一般廃棄物処理有料化の手引き」の3つのガイドライン等の活用を踏まえたものとなっている。計画部会として、一般廃棄物処理事業の課題と、実際に新指針を活用しての一般廃棄物処理基本計画策定のあり方を探りたい。

A討論会のめざすもの

各パネラーから次の説明を行う。

○ごみ処理基本計画の位置づけと、計画で明らかにする全般的な内容について説明する。

○平成20年6月に改定されたごみ処理基本計画指針の見直しで、留意点について説明する。

○循環型社会形成推進に果たす一般廃棄物処理の役割と、計画で配慮すべきことについて説明する。

○皆が目指す良い計画とは何かについて提案する。

コーディネーターが、討論会参加者の意見を受けながら、良いごみ処理基本計画書とは何かを取りまとめる。また、国が5年ごとに示す廃棄物処理施設整備事業計画で盛り込んだ@地球温暖化対策との連携、A廃棄物系バイオマス利活用との連携、B廃棄物処理施設のストックマネジメントについて、これらを盛り込んだ計画とはどのようなものか討論する。

司会進行 谷川昇(北海道大学)

1.「ごみ処理基本計画の位置づけと今後の方向性について」西川光善(環境技研コンサルタント)

2.「ごみ処理基本計画策定指針の改正について」土谷光重(日本環境衛生センター)

3.「循環型社会形成推進に果たす一般棄物処理の役割について」橋詰博樹(環境省リサイクル・対策

部廃棄物対策課長)

.「良いごみ処理基本計画とは何か」小泉春洋(地域計画建築研究所)

  

5月26日(火)  9:1511:05  ホール(1階)

「産業廃棄物処理のトップランナー」

(学術研究委員会企画)

わが国の法律で一般廃棄物と産業廃棄物の区分がされ,前者は主として自治体,後者は民間業者が処理を行っている。産業廃棄物は量的に一般廃棄物を上回るにもかかわらず,学会における研究発表はこれまで大変少ない。産業廃棄物といえば,マスコミ報道によって悪い事例が紹介されることが多く,負のイメージをもって捉えられやすい。しかし,産業廃棄物の処理業者は処理のプロであり,さまざまな努力,工夫を行っている。本企画は,そうした最先端の取り組みを紹介し,シンポジウム参加者の産業廃棄物に対する理解を深めることを目的とする。

司会進行 松藤敏彦(北海道大学) 

.「廃棄物データベースを利用した中間処理施設における搬入管理」 福田弘之(クレハ環境)

.「建設混合廃棄物の選別とリサイクル」 高橋潤(高俊興業)

.「リサイクル施設を備えた総合的処理施設としてのごみ埋立地」 穂積篤史(都築鋼産) 

.「最終処分場における地域住民とのコミュニケーション」 野原雅浩(オーエス収集センター)

  

5月26日(火)  13:1015:00  ホール(1階)

「廃棄物及び関連試料中のアスベスト測定法の検討と精度管理について」

(廃棄物試験・検査法部会企画)

廃棄物・試験検査法部会では負の遺産であるアスベスト廃棄物の処理の安全性確認のために,処理物・排ガス・排水等の各種媒体のアスベスト分析法を検討してきた。廃棄物及びその関連試料については現行の規格に基づく分析法ではその適用に限界があり、各種顕微鏡による観察及び計数による評価方法を中心に検討を進めているところである。しかし、これらの手法で得られる測定結果は、分析者の技量・経験に大きく左右されるため、適切な精度管理の仕組みの整備が急務とされている。現在検討中の位相差顕微鏡法における精度管理手法と15の分析機関の協力を得て実施中のクロスチェックの結果を紹介し、今後のアスベスト分析の精度管理について提案する。あわせて、土壌中のアスベスト分析法、偏光顕微鏡や繊維状粒子自動測定器(ファイバーモニター)による大気中アスベスト分析の事例を紹介し、今後のアスベスト分析の規格化について、学会員の意見交換・議論を深める。

司会進行 豊口敏之(環境管理センター)

1.「(仮)廃棄物及び関連試料中のアスベスト試験法の検討状況」 貴田晶子(国立環境研究所)

2.「(仮)位相差顕微鏡法によるアスベスト分析における精度管理」豊口敏之(環境管理センター)

3.「(仮)土壌中のアスベスト分析」 山本貴士(国立環境研究所)

4.「(仮)位相差顕微鏡・偏光顕微鏡法による大気中アスベスト分析」 

小坂浩(元兵庫県立健康環境科学センター)

5.「(仮)繊維状粒子自動測定器(ファイバーモニター)による大気中アスベスト分析」 

川口正人(清水建設 技術研究所)

 ※演者については後日変更の可能性あり

  

5月26日(火)  15:1017:00  ホール(1階)

「一般廃棄物の現状と課題 〜法と実務のミスマッチ〜」

(学術研究委員会企画)

一般廃棄物の処理の現場は自治体である。分別,収集,資源化,処理,最終処分など,担当業務の幅は広く,また地域条件の違いによって抱える問題も様々である。学会のシンポジウムでは「総括的あるいは平均的」な話題を取り上げることが多いが,国の施策などが果たして現場でどのように受け取られているのか,問題は起こっていないのかを知ることは,実効性を高めるために重要である。本企画は,一般廃棄物の最前線で活躍する自治体の方から日頃感じておられることを報告していただき,次いで自治体の側から廃棄物資源循環学会に期待することを議論する。

司会進行 松藤敏彦(北海道大学) 

1.市・県からの報告(75分)

・市の立場から(柏市)  石名坂賢一(柏市環境部クリーン推進課)

・市の立場から(川口市) 渡部浩一(川口市環境部廃棄物対策課)

・県の立場から(三重県) 中川和也(三重県環境森林部ごみゼロ推進室)

 各々発表10分+質疑5分,全体討論30分

2.学会に期待すること(40分)

 いくつかのテーマについて発表者が提言し,それに関する議論を行う。