会場の質疑など
質問1
・ 実情を考えると、通常は粗大ゴミは行政が破砕して、鉄とアルミを回収しているだけで基板回収している訳ではない。また市中の回収業者に売ると海外に流れてしまう。行政と連携により回収した粗大ゴミから基板を回収する業者に売れるシステムが必要ではないかと感じた
中村先生
・ あるレベルまで手分解を行う実験をしているが、日本で経済合理性を持ってやるのはかなり大変。手分解で粗々でも分解して次に送るという技術を検討している。日本では回収がボランティアでも経済性を出すのはかなり大変
質問2
・ 中村様に対して質問。世界的にみてアメリカでも同じようなこと(アーバンマイン)を考えているのか?砂漠に埋めてしまえばいいとなれば規模で負けてしまうのではないか?
・ 本田様に対して質問。この仕組みが経済性が出て回りはじめると、途上国側も足元を見て高く価格をつけて結局儲からないということにならないか?またバーゼル手続でここは簡素化できるという部分があれば教えて欲しい。
中村先生
・ アメリカは一部やっている。Waste Management(WM)社が実施。アメリカは製錬業が厳しい状況であり、前処理をしてカナダに送るということをやっている。埋め立てて十分であるという話もあり、州でやり方が違う難しさがある。またソニーアメリカは自社製品をWM社通じて回収をはじめ、ある部分動いている状況
本田氏
・ 既に中国、欧米が高値で買う競争状態にある。今回の実証の結論は、コミュニケーションボード等の高付加価値物は高値買いになっておりペイしない。電源基板等の低付加価値物は保管コストをかけてもペイするのではないかということ
・ バーゼルについては、環境省に対して日本の製錬施設のプロセス説明を免除するということは最低限できるのではないか。有価無価についても、途上国から輸入するからには有価であることが前提なので、その辺も簡素化できるのではないか


松藤部会長
・ レアメタルの世界は知らなかったが、量ではなくて質的なものが重要であり、既にあるシステムを使っているということで、従来部会で取り上げてきたプラスチックとは全く逆の体系にあることが分かった。今年レアメタルを取り上げた部会の方針は間違っていないと思った。
・ 資源出身の中村先生が収集実験を行なっておられるということを伺って、廃棄物側の人間としては焦らないといけないと感じた