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市民展示・環境学習施設展示・市民フォーラム報告(H30年度研究発表会一般公開企画)

市民展示・環境学習施設展示・市民フォーラム報告(H30年度研究発表会一般公開企画)

H30年9月に名古屋大学で開催されました「市民展示・環境学習施設展示・市民フォーラム」についてのご報告を以下に掲載致します。
(当日の配付資料は記事下部のリンクよりダウンロード出来ます。)

<市民展示・環境学習施設展示>
今回、研究発表会が行われた名古屋市では、1999年2月にごみ非常事態が宣言された。つまり来年2019年は、名古屋市ごみ非常事態から20周年となる。人口約230万人を数える名古屋市において、2000年までにごみを20%、20万トン減らすという名古屋市長と名古屋市の決意は市民に伝わり、市民・事業者・行政の協働による徹底した分別・リサイクルによって、削減目標は達成された。この時、あらゆる名古屋のアクターである市民・市民団体・事業者・行政は平仮名で「しみん」と表された。
市民展示は、この非常事態を乗り越えた要因の一つである「しみん協働と3R」をテーマとして、東海地方の市民団体ならびに地方自治体、事業者等の出展を募った。

東海地方の13団体(四日市大学エネルギー環境教育研究会、なごや環境大学実行委員会、おかえりやさいプロジェクト、ソーネしげん、生ごみリサイクル思考の会、中部リサイクル運動市民の会、日進野菜塾、しげんカフェシステムズ、生ごみを出さないプロジェクト、さくらや名古屋店)の他、3R・低炭素社会検定実行委員会、消費者市民部会、名古屋市環境局が出展し、学会員および団体間の交流を行った。
なお、今年度大会から、市民展示とともに環境学習施設展示を実施した。環境学習施設研究部会の企画のもと、地元の愛知県環境学習施設等連絡協議会、四日市公害と環境未来館、四日市市クリーンセンター、岐阜県先端科学技術体験センター、および豊田市環境学習施設「eco-T(エコット)」がパネル展示とパンフレット配置を実施した。それぞれ多くの来場者があり、展示団体にとっても実りの多い機会となった。

<市民フォーラム>
参加者は約80名で、市民フォーラムとしては大変盛況な会となった。元名古屋市長(現・東海学園大学学長)の松原武久氏の基調講演では、名古屋市のごみ非常事態宣言当時、まだ廃棄物の研究をしていなかった会員も増える中、松原元市長から直接当時のことを聞ける機会を持てたことは本学会会員にとって大変有意義だった。

ごみ非常事態当時、すでに名古屋市で3Rの取り組みを進めていた中部リサイクル運動市民の会(以下、中リ)代表の永田秀和氏からは、中リの発行雑誌『E’s(イーズ)』に掲載された中リ宣言や名古屋市ごみ減量をバックアップする具体的な取り組みが紹介され、名古屋市の「しみん」の当時の強い想いが伝えられた。
市民展示の参加団体からは、ごみ非常事態後に東海地方でどのような3R活動が進められているのかの報告を受けた。参加者からは、松原氏の著書に書かれていない、当時の状況説明に対する質問があり、松原氏も率直に回答し、当時の状況を良く知る者にとっても新しく知るところとなった事実が多く、意義深いものとなった。                          (報告者:大正大学 岡山 朋子)

 

 

 

 

 

 

 

当日の配付資料は以下よりダウンロード出来ます。

「ごみ非常事態宣言」

「中部リサイクル運動市民の会」の取り組み

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